TOP >シルクについて >シルクの歴史
シルクは 数千年もの間人類を魅了してきた

カイコを育てて繭をとることを「養蚕」といい、約5000年前の中国で野生のクワコを家畜化したのが始まりだといわれています。養蚕が始まってから3000年くらいの間、カイコは中国の宮廷の中だけで、秘密に飼われていたそうです。
やがて中国の宮廷の宝であった絹の魅力が中近東を経てローマまでひろまり、
シルクロード(絹の道)とよばれるルートがひらかれ、東西文化の交流が活発になりました。
ヨーロッパでも上流階級に好まれ、ローマでは同量の金と同じ価格で取引されました。

日本では、紀元前200年ごろに稲作と共に渡来人によって養蚕が伝えられたとされています。
そして、時代とともに全国に養蚕と絹織物の技術が広がり、江戸時代になると京都の西陣織をはじめ、山形の米沢織など日本独自の織物を生み出していきました。
近代に入ると、官営富岡製糸場に代表されるような機械化が進められ、日本の輸出産業の中心となりました。その後昭和30年〜40年ごろには国内需要のピークを迎え、シルク産業は戦後経済の一端を担いましたが、化学繊維の台頭や生活スタイルの変化と共に生糸の需要は低下し、養蚕業も衰退していきました。
近年では農水省を中心とした研究活動により、スキンケア製品、医薬品等、新しいバイオ素材としての活用がはじまり、再び注目を集めています。